住空間プロデューサーブログ
2023/05/16
鉄骨造
鉄骨造
家の骨格になる構造は大きく分けると、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の3つあります。
今回はこの中の鉄骨造について話していこうと思います。
日本の建築において木造は馴染み深いですが、鉄骨造で身近にあるものといえば大型の店舗や工場など大規模の建築に使用されることが多いです。
住宅では大手ハウスメーカーが鉄骨造を取り入れていますが大半が軽量鉄骨を使用しています。
軽量鉄骨と重量鉄骨とは
軽量鉄骨とは鉄の肉厚が6㎜未満のものを言い、一般的にブレース構造(木造の軸組構法に似てピン接合(柱と梁が緩く止められた状態)とブレース(筋交い)を組み合わせた工法)に使用されます。
重量鉄骨は鉄の肉厚が6㎜以上でラーメン構造(柱と梁が剛接合(がちがちに固められた状態)されたもの)に使用されます。
それでは鉄骨造の優れてる点について見ていきましょう。
- 鉄は材料そのものの強度が高いため、耐震強度を高めることができます。
- 重量鉄骨造の場合、柱間を広く取ることができるので大空間が造りやすくなります。
- 重量鉄骨造の場合、間仕切り壁は構造上の壁ではないので自由に配置できます。
その為、家族構成などに合わせてリフォームがしやすくなります。
次は改善されるべき点です。
- 鉄は熱を伝えやすい(熱橋)ので結露が起こりやすくなります。
- 木造に比べると高コストになります。
- 重量鉄骨は柱が大きく空間に柱型が出てしまいます。
- 鉄骨造に精通している建築会社が多くありません。
それでは改善策を考えていきましょう。
- 熱橋による結露対策として、一つは外張断熱工法の採用。
- もう一つの方法は内側充填断熱工法です。この工法は当社で独自に考えました。
- この方法で施工した場合、改善するべき点の3番目に上がっていることも解消できます。
- 詳しいことは見学会や相談会などで見聞できます。
コストについてですが、
- 木材に比べて鉄骨材が高価であり、製作コストが掛かるため簡単に費用を下げることはできません。
- 製作工程をマニュアル化するなど見直すことによって、無駄を省き企業努力を進めることは必要だと考えます。
- 4番目ですが需要と供給のバランスに影響されます。今後、鉄骨造(特に重量鉄骨)の重要が増えていけば鉄骨造の住宅を取扱う建築会社は増えてくると思います。
- その為にも改善すべきところをクリアして鉄骨造の住宅を普及させていくことが必要だと考えられます。
現在、地震や大雨など以前に比べて大規模な自然災害が頻繁に起こっています。それに対応するための解決の糸口を鉄骨造は持っているように感じています。